ゆでたまころころ 

適当にやってる大学生のブログです

こんな青春の一冊があってもいいかな

特別お題「青春の一冊」 with P+D MAGAZINE
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かなり悩みましたが、私にとっての青春の一冊はやはり『ナイフ』であり、これが重松清との出会いでした。

 

ナイフ (新潮文庫)

ナイフ (新潮文庫)

 

高校の図書室のオススメコーナーに置いてあったこの本(後に図書委員となった際にオススメコーナーの本はテキトーに選ばれていることを知る)、短編集なのですが、私が特に好きなのは表題作「ナイフ」ではなく「ワニとハブとひょうたん池で」です。

 

この話には不倫を隠し通せていると思っている、自分を欺いている旦那を、ひょうたん池に住んでいるといわれているワニに食い殺してもらうため、旦那の爪や髪の毛を混ぜた肉団子を池に投げ入れて、いるかもわからないワニを餌付けしている「おばさん」が出てくるのですが、このおばさんが好きだったんです(笑)。

主人公のミキは学校で「ハブ」にあってます。題名のハブは動物ではなく「村八分」の「ハブ」。そんなミキとはたから見たら心を病んでいる「おばさん」。

 

おばさんが旦那の爪や髪の毛を肉団子に入れて池に投げ入れているシーンを読んだ時、ワニがいるかもしれない池が近所にあるおばさんが羨ましくて、何で私の家の近くにワニの住んでる池がないのかなんて考えたりして、とにかくおばさんに感情移入していました。

 

そんな中ミキがおばさんとの会話を通じて「おばさんはココロを病んでる」と思いつつ、その後「ココロなんて、ちょっとぐらい病気の方がいい」と、そう続けるんです。

 

これを読んだのは高1の時だったんですが、本当に友達がいなくてただただ辛い日々を過ごしており、家庭環境もちょっとよくなく、友達が出来ないのは私が変だからだなどと思っていたので、ミキの言葉で久々に誰かに肯定されたような、そんな気持ちになれたんだと思います。

 

なので私にとってこの本は、苦しかったあの高1の、あの時期を、少しでも支えてくれた、大切な青春の一冊です。