ゆでたまころころ 

適当にやってる大学生のブログです

『残酷な神が支配する』 感想?

私は萩尾望都先生の漫画が好きで、単行本は大体持っています。

一番好きなのは『訪問者 (小学館文庫)』なのですが、今回お話しするのは、こちら。

 

 

残酷な神が支配する』です。以下ちょっとしたネタバレ?ありです。(核心に触れるようなものはないです)

 

ジェルミはボストンで母サンドラとふたりで暮す高校生。サンドラは勤め先のアンティークショップに客として訪れた英国紳士グレッグ・ローランドと恋に堕ちほどなく婚約するが、グレッグは精神的にもろいサンドラを盾にジェルミに肉体関係を迫る。一度きりの取引としぶしぶ要求に応じたジェルミだったが、子どもが大人の奸計に太刀打ちできるはずもなく、ふたりの結婚後、イギリスの邸宅リン・フォレストに移ってからさらに性的虐待はエスカレートしていく。

ローランド家にはグレッグの先妻の息子のイアンとマットがおり、ジェルミはイアンと同じ寄宿学校に編入。友人も出来て学校にも馴染み始めるが、帰省のたびにグレッグに身体を弄ばれ、誰にも相談できないまま追いつめられたジェルミは、やがてグレッグに殺意を抱くようになる。クリスマスの前夜ジェルミは計画を実行に移すのだが、事故当日、巻き添えでサンドラまで死なせてしまう。ショックのあまりますます自分の殻に閉じこもるジェルミ。

一方、イアンはジェルミと父の死に何らかの関係が存在することを察知し真相を追求しようと決意するが、それはイアンの想像を裏切るものだった。

萩尾望都先生の漫画は大体3回くらい読み返しているのですが、これだけは1回読んだきりだったのですが(内容が辛いのと全10巻だから長い)、この間読み返すか!と思い読み返しました。ちなみに全部読むのに大体5時間くらいかかります。

 

このお話は本当に思ったようにいきません(笑) すご~く人間関係が複雑なんです。

グレッグの息子、ジェルミの義理の兄イアンはジェルミを名前なき絶望の底から救い上げようと様々なことをしますが、どれもこれも裏目にでていくばかり。しかも最初は憎んでいたジェルミのことを途中から好きに?なってしまい、ジェルミはイアンの愛を受け止めることが出来ず、ひたすらに泣き泣き泣き(笑)

 

「殺せなければ 愛するしかない」 (9巻より)

 

イアンの父親グレッグを殺したジェルミはイアンに殺されたがっています。死神としてイアンはジェルミに愛されます。作中ジェルミはイアンに何度も「殺してくれ」と言っていますしね。

しかしイアンはジェルミを殺すことが出来ません。殺せないのなら愛するしかない。愛せなければジェルミの身体はバラバラになってしまう。

でも、ジェルミは愛を受け入れることが出来ない。だから「イアンを利用している」と頑なに言い続けます・・・。

 

私トーマのラストとかあんま好きじゃないんですけど、残酷な神が支配するのあのラストは好きです。なんていうか、救いがあるんです。またトーマの話になってしまうんですが、トーマでいうところのユーリがジェルミで、オスカーがイアンの立ち位置だと思うんですね。で、ユーリは最後までオスカーの愛に気付かず(ユーリは最後の最後でもオスカーに対し「「許していた?」と聞く)遠い神学校に行ってしまったのに対し、ジェルミはイアンの愛に気付き、そしてイアンを必要とさえ感じ、二人で12月24日から1月2日までハムステッドで遭難するのだから。ジェルミはイアンと共犯者になれたのだから・・・。

それにしてもジェルミの背中のムチ跡が、まるでもがれた羽の跡に見えてユーリをより一層彷彿とさせます。

 

なんか本当はもっと色々描きたいんですが、そうすると結構ネタバレしないといけないし、読んだ方が伝わるからとにかく読んでみてください!間違いなく名作なので・・・

全10巻もあるから重そうって思ってる萩尾望都ファンには是非とも読んでいただきたいです。(トーマの心臓読んだことあるなら特に!)

 

 

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